平成19年5月18日国土交通省告示第594号 保有水平耐力計算及び許容応力度等計算の方法を定める件

建築基準法施建築基準法施行令(昭和25年政令第338号)第82条第一号、第82条の2、第82条の3第一号及び第82条の6第二号ロの規定に基づき、保有水平耐力計算及び許容応力度等計算の方法を定める告示を制定する。

告示 平成19年5月18日国土交通省告示第594号 – 2011/10/5 平成23年10月5日 平成19年5月18日 国土交通省告示第594号

保有水平耐力計算及び許容応力度等計算の方法を定める件

建築基準法施行令(昭和25年政令第338号)第82条第一号、第82条の2、第82条の3第一号及び第82条の6第二号ロの規定に基づき、保有水平耐力計算及び許容応力度等計算の方法を次のように定める。

第1 構造計算に用いる数値の設定方法

一 建築物の架構の寸法、耐力、剛性、剛域その他の構造計算に用いる数値については、当該建築物の実況に応じて適切に設定しなければならない。

二 前号の数値の設定を行う場合においては、接合部の構造方法その他当該建築物の実況に応じて適切な設定の組み合わせが複数存在するときは、それらすべての仮定に基づき構造計算をして当該建築物の安全性を確かめなければならない。

三 壁に開口部を設ける場合にあっては、開口部を設けない場合と同等以上の剛性及び耐力を有するように当該開口部の周囲が補強されている場合を除き、次のイ又はロの区分に応じ、それぞれ当該各号に定める方法により当該壁の剛性及び耐力を低減した上で耐力壁として構造計算を行うか、当該壁を非構造部材(構造耐力上主要な部分以外の部分をいう。以下同じ。)として取り扱った上で第2第二号の規定によることとする。この場合において、開口部の上端を当該階のはりに、かつ、開口部の下端を当該階の床版にそれぞれ接するものとした場合にあっては、当該壁を一の壁として取り扱ってはならないものとする。

イ 鉄筋コンクリート造とした耐力壁(周囲の構造耐力上主要な部分である柱及びはりに緊結されたものとした場合に限る。)に開口部を設ける場合であって、当該開口部が(1)に適合することを確かめた場合 当該開口部を有する耐力壁のせん断剛性の数値に(2)によって計算した低減率を乗じるとともに、当該開口部を有する耐力壁のせん断耐力の数値に(3)によって計算した低減率を乗じて構造計算を行うこと。

(1) 次の式によって計算した開口周比が0.4以下であること。

この式において、r0、h0、l0、h及びlは、それぞれ次の数値を表すものとする。
r0 開口周比
h0 開口部の高さ(単位 メートル)
l0 開口部の長さ(単位 メートル)
h 開口部を有する耐力壁の上下のはりの中心間距離(単位 メートル)
l 開口部を有する耐力壁の両端の柱の中心間距離(単位 メートル)

(2) 当該開口部を有する耐力壁のせん断剛性の低減率を次の式によって計算すること。

r1=1-1.25r0

この式において、r1はせん断剛性の低減率を表すものとし、r0は(1)に規定するr0の数値を表すものとする。

(3) 当該開口部を有する耐力壁のせん断耐力の低減率を次の式によって計算すること。

r2=1-max{r0,l0/l,h0/h}

この式において、r2はせん断耐力の低減率を表すものとし、r0、l0、l、h0及びhは、それぞれ(1)に規定するr0、l0、l、h0及びhを表すものとする。

ロ 開口部を有する耐力壁の剛性及び耐力の低減について特別な調査又は研究が行われている場合 当該開口部を有する耐力壁の剛性及び耐力を当該特別な調査又は研究の結果に基づき低減して構造計算を行うこと。

四 壁以外の部材に開口部を設ける場合にあっては、開口部を設けない場合と同等以上の剛性及び耐力を有するように当該開口部の周囲が補強されている場合を除き、当該部材の剛性及び耐力の低減について特別な調査又は研究の結果に基づき算出した上で構造耐力上主要な部分として構造計算を行うか、当該部材を非構造部材として取り扱った上で第2第二号の規定によることとする。

第2 荷重及び外力によって建築物の構造耐力上主要な部分に生ずる力の計算方法

一 建築基準法施行令(以下「令」という。)第82条第一号の規定に従って構造耐力上主要な部分に生ずる力を計算するに当たっては、次のイ及びロに掲げる基準に適合するものとしなければならない。

イ 構造耐力上主要な部分に生ずる力は、当該構造耐力上主要な部分が弾性状態にあるものとして計算すること。

ロ 基礎又は基礎ぐいの変形を考慮する場合にあっては、平成13年国土交通省告示第1113号第1に規定する地盤調査の結果に基づき、当該基礎又は基礎ぐいの接する地盤が弾性状態にあることを確かめること。

二 前号の計算に当たっては、非構造部材から伝達される力の影響を考慮して構造耐力上主要な部分に生ずる力を計算しなければならない。ただし、特別な調査又は研究の結果に基づき非構造部材から伝達される力の影響がないものとしても構造耐力上安全であることが確かめられた場合にあっては、この限りでない。

三 前2号の規定によって構造耐力上主要な部分に生ずる力を計算するほか、次のイからニまでに掲げる場合に応じてそれぞれ当該イからニまでに定める方法によって計算を行わなければならない。ただし、特別な調査又は研究の結果に基づき、イからニまでに定める方法による計算と同等以上に建築物又は建築物の部分が構造耐力上安全であることを確かめることができる計算をそれぞれ行う場合にあっては、この限りでない。

イ 建築物の地上部分の剛節架構の一部に鉄筋コンクリート造又は鉄骨鉄筋コンクリート造である耐力壁を配置する架構とし、かつ、地震時に当該架構を設けた階における耐力壁(その端部の柱を含む。)が負担するせん断力の和が当該階に作用する地震力の2分の1を超える場合 当該架構の柱(耐力壁の端部となる柱を除く。)について、当該柱が支える部分の固定荷重と積載荷重との和(令第86条第2項ただし書の規定により特定行政庁が指定する多雪区域においては、更に積雪荷重を加えるものとする。以下「常時荷重」という。)に令第88条第1項に規定する地震層せん断力係数を乗じた数値の0.25倍以上となるせん断力が作用するものとし、これと常時荷重によって生ずる力を組み合わせて計算した当該柱の断面に生ずる応力度が令第3章第8節第3款の規定による短期に生ずる力に対する許容応力度を超えないことを確かめること。

ロ 地階を除く階数が4以上である建築物又は高さが20メートルを超える建築物のいずれかの階において、当該階が支える部分の常時荷重の20パーセント以上の荷重を支持する柱を架構の端部に設ける場合 建築物の張り間方向及びけた行方向以外の方向に水平力が作用するものとして令第82条第一号から第三号までに規定する構造計算を行い安全であることを確かめること。

ハ 地階を除く階数が4以上である建築物又は高さが20メートルを超える建築物であって、昇降機塔その他これに類する建築物の屋上から突出する部分(当該突出する部分の高さが2メートルを超えるものに限る。)又は屋外階段その他これに類する建築物の外壁から突出する部分を設ける場合 作用する荷重及び外力(地震力にあっては、当該部分が突出する方向と直交する方向の水平震度(令第88条第1項に規定するZの数値に1.0以上の数値を乗じて得た数値又は特別な調査若しくは研究に基づき当該部分の高さに応じて地震動の増幅を考慮して定めた数値を乗じて得た数値とする。)に基づき計算した数値とする。)に対して、当該部分及び当該部分が接続される構造耐力上主要な部分に生ずる力を計算して令第82条第一号から第三号までに規定する構造計算を行い安全であることを確かめること。

ニ 片持ちのバルコニーその他これに類する建築物の外壁から突出する部分(建築物の外壁から突出する部分の長さが2メートル以下のものを除く。)を設ける場合 作用する荷重及び外力(地震力にあっては、当該部分の鉛直震度(令第88条第1項に規定するZの数値に1.0以上の数値を乗じて得た数値とする。)に基づき計算した数値とする。)に対して、当該部分及び当該部分が接続される構造耐力上主要な部分に生ずる力を計算して令第82条第一号から第三号までに規定する構造計算を行い安全であることを確かめること。

第3 地震力によって各階に生ずる水平方向の層間変位の計算方法

一 令第82条の2に規定する層間変位は、地震力が作用する場合における各階の上下の床版と壁又は柱とが接する部分の水平方向の変位の差の計算しようとする方向の成分として計算するものとする。この場合において、同条に規定する層間変形角(当該層間変位の当該各階の高さに対する割合をいう。)については、上下の床版に接する壁及び柱のすべてについて確かめなければならない。

二 前号の規定にかかわらず、令第82条の6第二号イの規定に従って剛性率を計算する場合における層間変形角の算定に用いる層間変位は、各階において当該階が計算しようとする方向のせん断力に対して一様に変形するものとして計算した水平剛性の数値に基づき計算するものとする。ただし、特別な調査又は研究によって建築物の層間変位を計算した場合にあっては、この限りでない。

第4 保有水平耐力の計算方法

一 令第82条の3第一号に規定する保有水平耐力は、建築物の地上部分の各階ごとに、架構が次に定める崩壊形に達する時における当該各階の構造耐力上主要な部分に生じる水平力の和のうち最も小さい数値以下の数値として計算するものとする。

イ 全体崩壊形(建築物のすべてのはり(最上階のはり及び1階の床版に接するはりを除く。)の端部並びに最上階の柱頭及び1階の柱脚に塑性ヒンジが生じること、1階の耐力壁の脚部に塑性ヒンジが生じることその他の要因によって建築物の全体が水平力に対して耐えられなくなる状態をいう。以下同じ。)

ロ 部分崩壊形(全体崩壊形以外の状態であって、建築物の特定の階においてすべての柱頭及び柱脚に塑性ヒンジが生じること、耐力壁がせん断破壊することその他の要因によって建築物の特定の階が水平力に対して耐えられなくなる状態をいう。以下同じ。)

ハ 局部崩壊形(建築物の構造耐力上主要な部分のいずれかが破壊し、架構が水平力に対しては引き続き耐えられる状態であっても、常時荷重に対して架構の一部が耐えられなくなる状態をいう。以下同じ。)

二 各階の保有水平耐力を増分解析により計算する場合にあっては、建築物の地上部分の各階について標準せん断力係数(令第88条に規定する地震力の計算時に用いる係数をいう。)の数値を漸増させ、これに応じた地震層せん断力係数に当該各階が支える部分の常時荷重を乗じた数値を水平力として作用させるものとする。この場合において、当該地震層せん断力係数を計算する場合に用いるAiは、令第88条第1項に規定するAi(以下単に「Ai」という。)を用いなければならない。ただし、次のイからハまでのいずれかに該当する場合にあっては、Aiに同項に規定するDs(以下単に「Ds」という。)及びFes(以下単に「Fes」という。)を乗じた数値をAiに替えて用いることができる。

イ Aiを用いて増分解析を行い、架構の崩壊状態が全体崩壊形となることが確かめられた場合

ロ Aiを用いて増分解析を行い、架構の崩壊状態が部分崩壊形又は局部崩壊形となることが確かめられ、かつ、崩壊する階(部分崩壊形にあっては水平力に対して不安定になる階を、局部崩壊形にあっては局部的な崩壊が生じる階をいう。)以外の階である建築物の部分(崩壊する階が架構の中間である場合にあっては、当該階の上方及び下方のそれぞれの建築物の部分)について、すべてのはり(当該建築物の部分の最上階のはり及び最下階の床版に接するはりを除く。)の端部並びに最上階の柱頭及び最下階の柱脚に塑性ヒンジが生じることその他の要因によって当該建築物の部分の全体が水平力に対して耐えられなくなる状態となることが確かめられた場合

ハ 建築物の振動特性に関する特別な調査又は研究によって地震力に耐えている建築物の各階の層せん断力の高さ方向の分布についてDs及びFesを考慮して計算した数値とすることができることが確かめられた場合

三 構造耐力上主要な部分である柱、はり若しくは壁又はこれらの接合部について、第一号における架構の崩壊状態の確認に当たっては、局部座屈、せん断破壊等による構造耐力上支障のある急激な耐力の低下が生ずるおそれのないことを、次のイからニまでに掲げる方法その他特別な調査又は研究の結果に基づき適切であることが確かめられた方法によるものとする。

イ 木造の架構にあっては、構造耐力上主要な部分である柱若しくははり又はこれらの接合部がその部分の存在応力を伝えることができるものであること。

ロ 鉄骨造の架構において冷間成形により加工した角形鋼管(厚さ6ミリメートル以上のものに限る。以下ロにおいて単に「角形鋼管」という。)を構造耐力上主要な部分である柱に用いる場合にあっては、次に定める構造計算を行うこと。ただし、特別な調査又は研究の結果に基づき、角形鋼管に構造耐力上支障のある急激な耐力の低下を生ずるおそれのないことが確かめられた場合にあっては、この限りでない。

(1) 構造耐力上主要な部分である角形鋼管を用いた柱が日本工業規格(以下「JIS」という。)G3466(一般構造用角形鋼管)-2006に適合する場合にあっては、構造耐力上主要な部分である柱及びはりの接合部(最上階の柱の柱頭部及び1階の柱の脚部である接合部を除く。)について、昭和55年建設省告示第1791号第2第三号イに適合することを確かめるほか、当該柱が1階の柱である場合にあっては、地震時に柱の脚部に生ずる力に1.4(柱及びはりの接合部の構造方法を内ダイアフラム形式(ダイアフラムを落とし込む形式としたものを除く。)とした場合は1.3)以上の数値を乗じて令第82条第一号から第三号までに規定する構造計算をして当該建築物が安全であることを確かめること。

(2) 構造耐力上主要な部分である角形鋼管を用いた柱がJIS G3466(一般構造用角形鋼管)-2006に適合する角形鋼管以外の角形鋼管である場合にあっては、当該柱の存する階ごとに、柱及びはりの接合部(最上階の柱頭部及び1階の柱脚部を除く。)について次の式に適合することを確かめること。ただし、次の式に適合しない階に設けた角形鋼管の柱の材端(はりその他の横架材に接着する部分をいう。以下(2)において同じ。)、最上階の角形鋼管の柱頭部及び1階の角形鋼管の柱脚部の耐力を、鋼材の種別並びに柱及びはりの接合部の構造方法に応じて次の表に掲げる係数を乗じて低減し、かつ、当該耐力を低減した柱に接着するはりの材端(柱に接着する部分をいう。以下(2)において同じ。)において塑性ヒンジを生じないものとして令第82条の3に規定する構造計算を行い安全であることを確かめた場合にあっては、この限りでない。

ΣMpc≧Σmin{1.5Mpb,1.3Mpp}

この式において、Mpc、Mpb及びMppは、それぞれ次の数値を表すものとする。
Mpc 各階の柱及びはりの接合部において柱の材端に生じうるものとした最大の曲げモーメント(単位 ニュートンメートル)
Mpb 各階の柱及びはりの接合部においてはりの材端に生じうるものとした最大の曲げモーメント(単位 ニュートンメートル)
Mpp 各階の柱及びはりの接合部に生じうるものとした最大の曲げモーメント(単位 ニュートンメートル)

鋼材の種別 柱及びはりの接合部の構造方法
(い) (ろ)
内ダイアフラム形式(ダイアフラムを落とし込む形式としたものを除く。) (い)欄に掲げる形式以外の形式
ロール成形その他断面のすべてを冷間成形により加工したもの 0.80 0.75
プレス成形その他断面の一部を冷間成形により加工したもの 0.85 0.80

ハ 鉄筋コンクリート造の架構にあっては、使用する部分及び第一号の計算を行う場合における部材(せん断破壊を生じないものとした部材に限る。)の状態に応じ、次の表の式によって構造耐力上主要な部分にせん断破壊を生じないことを確かめること。ただし、特別な調査又は研究の結果に基づき、構造耐力上主要な部分にせん断破壊を生じないことが確かめられた場合にあっては、この限りでない。

使用する部分 第一号の計算を行う場合における部材の状態
(い) (ろ)
部材の両端にヒンジが生ずる状態 (い)欄に掲げる状態以外の状態
はり Qb≧Q0+1.1QM Qb≧Q0+1.2QM
柱 Qc≧1.1QM Qc≧1.25QM
耐力壁 - Qw≧1.25QM

この表において、Qb、Qc、Qw、Q0及びQMは、それぞれ次の数値を表すものとする。
Qb 次の式によって計算したはりのせん断耐力(単位 ニュートン)

この式において、pt、Fc、M/Q、d、pw、σwy、b及びjは、それぞれ次の数値を表すものとする。
pt 引張鉄筋比(単位 パーセント)
Fc コンクリートの設計基準強度(設計に際し採用する圧縮強度をいう。以下同じ。)(単位 1平方ミリメートルにつきニュートン)
M/Q はりのシアスパン(はりの有効長さ内における当該はりに作用する最大の曲げモーメントMと最大のせん断力Qの比とし、M/Qの数値がd未満となる場合にあってはdとし、dに3を乗じて得た数値を超える場合にあってはdに3を乗じて得た数値とする。)(単位 ミリメートル)
d はりの有効せい(単位 ミリメートル)
pw せん断補強筋比(小数とする。)
σwy せん断補強筋の材料強度(単位 1平方ミリメートルにつきニュートン)
b はりの幅(単位 ミリメートル)
j 応力中心距離(はりの有効せいに7/8を乗じて計算した数値とする。)(単位 ミリメートル)
Qc 次の式によって計算した柱のせん断耐力(単位 ニュートン)
Qc=Qb+0.1σ0・b・j
この式において、Qb、σ0、b及びjは、それぞれ次の数値を表すものとする。
Qb 当該柱をはりとみなして計算した場合における部材のせん断耐力(単位 ニュートン)
σ0 平均軸応力度(Fcに0.4を乗じた数値を超える場合は、Fcに0.4を乗じた数値とする。)(単位 1平方ミリメートルにつきニュートン)
b 柱の幅(単位 ミリメートル)
j 応力中心距離(柱の有効せいに7/8を乗じて計算した数値とする。)(単位 ミリメートル)
Qw 次の式によって計算した耐力壁のせん断耐力(単位 ニュートン)

この式において、pte、at、te、Fc、M/Q、D、pwh、σwh、σ0及びjは、それぞれ次の数値を表すものとする。
pte 等価引張鉄筋比(100at/(te・d)によって計算した数値とする。)この場合において、dは耐力壁の有効長さとして、周囲の柱及びはりと緊結された耐力壁で水平方向の断面がI型とみなせる場合(以下「I型断面の場合」という。)にあってはD-Dc/2(Dcは圧縮側柱のせい)、耐力壁の水平方向の断面が長方形の場合(以下「長方形断面の場合」という。)にあっては0.95Dとする。(単位 パーセント)
at I形断面の場合は引張側柱内の主筋断面積、耐力壁の水平方向の断面が長方形の場合は端部の曲げ補強筋の断面積(単位 平方ミリメートル)
te 耐力壁の厚さ(I形断面の場合にあっては、端部の柱を含む水平方向の断面の形状に関して長さと断面積とがそれぞれ等しくなるように長方形の断面に置き換えたときの幅の数値とし、耐力壁の厚さの1.5倍を超える場合にあっては、耐力壁の厚さの1.5倍の数値とする。)(単位 ミリメートル)
Fc コンクリートの設計基準強度(単位 1平方ミリメートルにつきニュートン)
M/Q 耐力壁のシアスパン(当該耐力壁の高さの内における最大の曲げモーメントMと最大のせん断力Qの比とし、M/Qの数値がD未満となる場合にあってはDとし、Dに3を乗じて得た数値を超える場合にあってはDに3を乗じて得た数値とする。)(単位 ミリメートル)
D 耐力壁の全長(I形断面の場合にあっては端部の柱のせいを加えた数値とする。)(単位 ミリメートル)
pwh teを厚さと考えた場合の耐力壁のせん断補強筋比(小数とする。)
σwh せん断補強筋の材料強度(単位 1平方ミリメートルにつきニュートン)
σ0 耐力壁の全断面積に対する平均軸方向応力度(単位 1平方ミリメートルにつきニュートン)
j 応力中心距離(耐力壁の有効長さに7/8を乗じて計算した数値とする。)(単位 ミリメートル)
Q0 第一号の計算において部材に作用するものとした力のうち長期に生ずるせん断力(単位 ニュートン)
QM 第一号の計算において部材に作用するものとした力のうち地震力によって生ずるせん断力(単位 ニュートン)

ニ 平成19年国土交通省告示第593号第二号イ(2)の規定によること。この場合において、式中「n 1.5(耐力壁にあっては2.0)以上の数値」とあるのは、「n 1.5(耐力壁にあっては1.0)以上の数値」と読み替えるものとする。ただし、特別な調査又は研究の結果に基づき鉄筋コンクリート造である構造耐力上主要な部分に損傷を生じないことを別に確かめることができる場合にあっては、この限りでない。

四 鉄筋コンクリート造又は鉄骨鉄筋コンクリート造である建築物の構造部分であって、令第73条、第77条第二号から第六号までのいずれか、第77条の2第2項、第78条又は第78条の2第1項第三号の規定に適合しないものについては、当該構造部分に生ずる力を次の表に掲げる式によって計算し、当該構造部分に生ずる力が、それぞれ令第3章第8節第4款の規定による材料強度によって計算した当該構造部分の耐力を超えないことを確かめるものとする。ただし、当該構造部分の実況に応じた加力実験によって耐力、靭じん性及び付着に関する性能が当該構造部分に関する規定に適合する部材と同等以上であることが確認された場合にあっては、この限りでない。

荷重及び外力について想定する状態 一般の場合 令第86条第2項ただし書の規定により特定行政庁が指定する多雪区域における場合 備考
積雪時 G+P+1.4S G+P+1.4S  
暴風時 G+P+1.6W G+P+1.6W 建築物の転倒、柱の引抜き等を検討する場合においては、Pについては、建築物の実況に応じて積載荷重を減らした数値によるものとする。
G+P+0.35S+1.6W
地震時 G+P+K G+P+0.35S+K  

この表において、G、P、S、W及びKは、それぞれ次の力(軸方向力、曲げモーメント、せん断力等をいう。)を表すものとする。
  G 令第84条に規定する固定荷重によって生ずる力
  P 令第85条に規定する積載荷重によって生ずる力
  S 令第86条に規定する積雪荷重によって生ずる力
  W 令第87条に規定する風圧力によって生ずる力
  K 令第88条に規定する地震力によって生ずる力(標準せん断力係数を1.0以上とする。ただし、当該建築物の振動に関する減衰性及び当該部材を含む階の靭じん性を適切に評価して計算をすることができる場合においては、標準せん断力係数を当該計算により得られた数値(当該数値が0.3未満のときは0.3)とすることができる。)

五 建築物の地上部分の塔状比(計算しようとする方向における架構の幅に対する高さの比をいう。)が4を超える場合にあっては、次のイ又はロに掲げる層せん断力のいずれかが作用するものとした場合に建築物の地盤、基礎ぐい及び地盤アンカーに生ずる力を計算し、当該力が地盤にあっては平成13年国土交通省告示第1113号第1に規定する方法による地盤調査(以下この号において単に「地盤調査」という。)によって求めた極限応力度に基づき計算した極限支持力の数値を、基礎ぐい及び地盤アンカーにあっては令第3章第8節第4款の規定による材料強度に基づき計算した当該基礎ぐい及び地盤アンカーの耐力並びに地盤調査によって求めた圧縮方向及び引抜き方向の極限支持力の数値をそれぞれ超えないことを確かめるものとする。ただし、特別な調査又は研究によって地震力が作用する建築物の全体の転倒が生じないことを確かめた場合にあっては、この限りでない。

イ 令第88条第1項に規定する地震力について標準せん断力係数を0.3以上として計算した層せん断力

ロ 第一号の規定によって計算した保有水平耐力に相当する層せん断力が生ずる場合に各階に作用するものとした層せん断力

第5 各階の剛心周りのねじり剛性の計算方法

令第82条の6第二号ロの各階の剛心周りのねじり剛性は、当該階が計算しようとする方向のせん断力に対して一様に変形するものとして計算した水平剛性の数値に基づき、次の式によって計算した数値とする。ただし、特別な調査又は研究の結果に基づき各階の剛心周りのねじり剛性を計算した場合にあっては、この限りでない。

この式において、KR、kx、Y-、ky及びX-は、それぞれ次の数値を表すものとする。
  KR 剛心周りのねじり剛性(単位 ニュートンメートル)
  kx 令第82条の2に規定する構造計算を行う場合における各部材の張り間方向の剛性(単位 1メートルにつきニュートン)
  Y- 剛心と各部材をそれぞれ同一水平面上に投影させて結ぶ線をけた行方向の平面に投影させた線の長さ(単位 メートル)
  ky 令第82条の2に規定する構造計算を行う場合における各部材のけた行方向の剛性(単位 1メートルにつきニュートン)
  X- 剛心と各部材をそれぞれ同一水平面上に投影させて結ぶ線を張り間方向の平面に投影させた線の長さ(単位 メートル)

附 則(平成19年5月18日 国土交通省告示第594号)

1 この告示は、平成19年6月20日から施行する。

2 平成13年国土交通省告示第1371号及び平成15年国土交通省告示第995号は、廃止する。

(平成19年6月20日 – 現在有効)